GPSによる天気予報

応用編の最後に、面白い発想のものをご紹介します。

図13で対流圏での電波の遅延がありうるということを述べましたが、その要因の一つが大気中の水蒸気です。

つまり水蒸気は、GPSに誤差を与える存在なのです。

それほど大きな誤差量ではないとはいえ、特に単独測位の時にはありがたくない存在といえます。

ところが、すでに位置がわかっている点(例えば電子基準点)において電波到達時間を測定すると、誤差がない場合に届くべき時間はわかっているわけですから(つまり他の誤差要因は何らかの方法でわかったとして)、この水蒸気による遅れが逆に算出できてしまうのです。

遅れが大きければその方向には水蒸気が多く、小さければ少ない、というわけです。

もちろんわかるのは、ある方向上の水蒸気量の総和みたいなものですが、水蒸気が存在する高度にはおのずと限界がありますし、また異なる点からの情報を重ね合わせることもできるので、結果としてかなり詳しい水蒸気分布が得られるというのです。

特に集中豪雨予報への応用が期待されています。

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